令和6年度春季特別展
―埋文調査の歩みとこれから―
山中田1号墳出土 勾玉
浮ヶ澤古墳出土 形象埴輪
中野遺跡出土 和鏡
大阪大谷大学が立地する富田林市には、縄文時代から近世にかけての数多くの遺跡が分布しています。それらの遺跡では行われた発掘調査によって、往古の人々の息づかいが感じられる貴重な品々が見つかっています。
富田林市における本格的な調査は、昭和34・35年に行われた大阪大学と大阪府教育委員会による新堂廃寺跡の発掘に始まります。昭和40年代からは徐々に宅地造成などの開発が増え、昭和50年代以降は富田林市教育委員会が調査主体となって発掘の件数も急激に増加しました。また、大阪大谷大学博物館やその前身である大谷女子大学資料館も、富田林市内にある中野遺跡などで発掘調査を行い、多くの成果を上げてきました。それらの成果は、『発掘調査報告書』や『富田林市史』といった刊行物を通じて広く公開されています。
今回の春季特別展は、大阪大谷大学博物館と富田林市の共催事業として、これまでの発掘調査によって蓄積されてきた膨大な資料のなかから、それぞれの時代を象徴する出土遺物を展示しています。この特別展を通じて、新たな富田林の歴史像をみなさんの心の中に描いてもらう機会になれば幸いです。
※ただし、4月29日(月・祝)、5月26日(日)、6月23日(日)は開館
富田林市の発掘黎明期
中村浩(浩道)氏(大阪大谷大学名誉教授)
喜志南遺跡と古市古墳群
角南辰馬氏(富田林市教育委員会)
※事前申込不要です。当日、会場までお越しください。