申込受付:7/16(水)~9/11(木)先着順
一般の方々が抱いている「古墳」のイメージとは、「樹木が繁茂した小さな山」といったところだと思いますが、古墳が築造された当初は、「葺石」と呼ばれる自然礫を墳丘の全面に積み重ね、草木は一本たりとも生えていない状況であったことが明らかになっています。今回の講座で取り上げる生目古墳群(宮崎市所在)では、生目1号墳など複数の古墳において、非常に遺存状態の良好な葺石が検出され、古墳の外表構造を解明する上で、きわめて重要な調査成果が得られています。本講座では、生目古墳群に関する最新の調査・研究を紹介するとともに、<古墳の外部構造>という視点から、「前方後円墳」の特質・実像に迫ります。
2015年度に宮崎県と本学との連携講座が開始されてから、今年で11年目を迎えます。本年度は「墳丘構造から読み解く日向古墳時代史」と題して、生目古墳群(宮崎県宮崎市)の調査成果を紹介するとともに、古墳の墳丘構造という視点から、宮崎県内の「古墳群」に関する最新の研究動向を紹介します。「百舌鳥・古市古墳群」の世界文化遺産登録につづき、日本列島各地の大型古墳群についても世界遺産登録を目指す動きが広がっています。本学において、古墳時代をテーマとする学術性の高い公開講座を開催できることを心より嬉しく思います。
宮崎の古墳文化を発信するために平成27年度にスタートした本講座も、今年で11年目を迎えました。今回の講座で取り上げる生目古墳群は、宮崎市の中心市街地からほど近く、福岡ソフトバンクホークスのキャンプ地である「生目の杜運動公園」の北東の丘陵上に位置し、畿内王権との密接な関係を示す大規模な古墳も残されています。本講座を通して生目古墳群ひいては日本遺産にも登録されている宮崎の古墳文化の魅力を感じていただき、是非、歴史ロマンあふれる「神話のふるさと みやざき」へお越しください。