文学部
快晴です。
橿原神宮前駅に集合し、気持ちよく出発です。
まずは下ツ道跡を渡ります。
下ツ道は、飛鳥時代に造られた幹線道路で、奈良盆地を縦断し、想定ルートの各所で遺構が発見されています。
ここからは、一見何もなさそうな新しい道路をひたすら歩いて行きます。ところが、何もないだけに、どこよりも視界が開けています。写真では、畝傍山がいかつくそびえています。
歩いていると全く気づきませんが、このようなところにも、藤原京跡の遺構がありました。
東西幅50メートルを超える大型の建物があった場所です。このような都の外れにいったい誰が住んでいたのでしょう。気になります。
しばらく進むと、右手に和田廃寺の塔跡が見えてきます。飛鳥時代の寺院跡です。しかし、今は田んぼの中にあって入れません。遠くから眺めます。
ここからしばらく歩きます。距離はありますが、もちろん景色は良好です。
北に耳成(みみなし)、西に畝傍(うねび)、東に香具(かぐ)の大和三山が見えます。もっと西の方には金剛山や葛城山が壁のように立ちはだかっています。そして、その向こう側には我が大学があります。
なだらかな坂を登り切ると、雷丘が見えてきます。
竹本准教授によると、この丘の上には忍壁皇子の殯宮があったのではないかとの話でした。
そのまま雷丘の南の山田道の痕跡をたどりながら、国営飛鳥歴史公園甘樫丘地区の豊浦休憩所に向かいます。ここでお昼ご飯。
丘の頂上に登る人もいれば、付近を踏査したり、紅葉を観賞する学生もいました。
昼からまず向かったのは、水落遺跡です。
水落遺跡は、日本最古の水時計として知られる飛鳥時代の遺構です。必死に説明する先生の身ぶり手ぶりを学生たちは真剣に見ていました。
そのまま隣接する明日香村埋蔵文化財展示室に入りました。
おのおの珍しい一級品の遺物を観察し、先生や展示室のスタッフに質問したりしています。
隣にはあすか夢の楽市(農産物等販売所)もあります。現地の食べものをしっかり食べてください。
奈良県立万葉文化館に着きました。
敷地内にある飛鳥池工房遺跡の復原展示と万葉庭園です。葉もだいぶん色づいています。
館内にも復原展示があります。
万葉文化館では現代絵画の企画展示が多いのですが、この時には歴史文化に関わりの深い特別展「こもりくの初瀬 祈りのかたち」が開催されていることもあり、長めの見学時間を取りました。皆思い思いのところから見学していました。
二度見しています。
さて、最後は酒船石遺跡です。
亀形石造物も酒船石も思ったより大きく、見応えがあったようです。
これで歴史文化フィールドワーク全6回が終了しました。この後の大学生活において、これらのフィールドワークの成果を存分に生かしてくれることでしょう。教員一同期待しています。
最後になりましたが、関係機関各所の皆様には、ご協力感謝申し上げます。