薬学部
7月27日(土)、本学薬学部実験研究棟で、公開講座・夏休み親子科学講座「はじめての漢方薬」が開催されました。小中学生と保護者の方々、計18組、40名を超える方にご参加いただきました。
「生薬(しょうやく)」のほのかな香りに包まれながら、薬学部天然薬物学講座 伊藤教授からの説明で、自然から作られた草や木などを薬として利用する「生薬(しょうやく)」と、日本の伝統医学として生薬を配合した「漢方薬」について学びました。漢方医学にもとづく身体の状態を表す「証(しょう)」のチェックも体験し、自身の体質を確認していました。
次に、それぞれの席に置かれた袋に入った漢方薬について、配合された生薬の観察と鑑定を行いました。刻み生薬の形や、感触、においなどを確かめ、似たもの同士を分類し、会場中央の展示と比べてどの生薬が含まれているか、また配合されている生薬からどの漢方薬かを確認しました。このような体験は初めてのことで、皆さんとても真剣に取り組んでおられました。
さらに、エキス製剤として処方される事が多い漢方薬ですが、伝統的に利用される煎じ薬について、色や匂いの違いを体験しました。
続いて、薬学部臨床薬剤学講座 梅本助教の説明で、漢方薬の粉末のお薬(散剤)を計りとり、小さな袋に同じ量ずつ分配する「分包調剤」を体験しました。
最後に、漢方薬についての知識と技術を深めてくださったことから、受講してくださった皆さんには修了証が授与されました。
参加者の皆さんはそれぞれにメモを取ったり、写真を撮ったりしておられ、夏休みの自由研究になると喜んでおられました。猛暑の中でしたが、漢方薬をきっかけに、夏休みのひとときを楽しい思い出にしていただけたら幸いです。