人間社会学部
第8回:2022年は公認心理師の区切りの年
2022年度も4月をスタートと考えますと、早くも2ヶ月近く経過しました。人によって感じ方はさまざまですが、年齢を重ねるにつれ「月日のたつのは早いものだな」と感じてしまいます。私もいい年になってきた証拠かもしれません(笑)。新入生もGWが終わってそろそろ大学に慣れてきたかな?と思う時期です。
さて、2022年度、心理学の国家資格である公認心理師にとっては大きな節目の年になります。まずは試験です。大きなパンデミック(コロナ禍が現れて、もう2~3年になりますね)や自然災害(1年目の試験の時は北海道の地震の影響で変則的に2回の試験がありました)などで、予定が大きく変わらない限りは5年目の試験が実施されます。今年は「現任者講習会」で受験資格を得られる最後の年になります。つまり、2023年度からは、心理専門職のキャリアが一定期間以上ある方を対象とした、現任者講習会を受けて受験資格を得るパターンが無くなるわけです。原則的に大学(専門学校でも公認心理師カリキュラムに対応した科目を用意しているところはあるようですが)における公認心理師のための正規のカリキュラムを修了する必要があります。
また、試験形態だけでなく、国家資格に特有の見直しもあるかもしれません。多くの場合、5年を1つの区切りとして、科目の設定や実習などの改訂の検討がなされます。今後は常に新しい情報を検索する姿勢が重要になってきます。
2022年3月に卒業した大学生が、正式の公認心理師プログラム(公認心理師ための科目が用意されている4年制の専門学校もありますが)を完了した第1号となります。人間社会学科では、この学年の心理コースの学生は十数名いましたが、公認心理師取得のために、大学院受験をして合格した人は1名でした。本学に限らず、大学1年生の時は比較的多くの人が心理専門職を希望しても、大学4年生になっても、その気持ちのままの人は少ないといえますが、この資格を目指す後輩たちが続くことを願う毎日です。1つの目安としては、4回生で設定している「心理実習」を履修することができるかだと思われます。本学科の場合は、3回生で「心理演習Ⅰ」という科目をクリアしていないと、4回生で「心理実習」を履修できないシステムになっています。
(人間社会学科教員:小西 宏幸)