文学部
歴史文化学科では、毎年8月に「古文書学」や「歴史学実習」を受講する学生を中心として、古文書調査を行っています。近年は大阪府羽曳野市にある吉村家で調査をしていましたが、コロナ禍前の2019年を最後に中断していました。
3年ぶりに近鉄高鷲駅に集合しました。
吉村家は、江戸時代に大庄屋と呼ばれる複数の村を束ねる役職をつとめた家で、茅葺きと瓦葺きを組み合わせた大和棟の屋根がとても印象的です。その特徴をよく残しているため、国の重要文化財に指定されています。当日は快晴でとても美しい写真が撮れました。
まずは所有者の方に、吉村家住宅の特徴について解説していただきました。
奥座敷からは美しい庭を眺めることができます。
茶を点てる点前座です。
屋根裏にのぼる梯子もおしゃれなつくりをしています。
「古文書学」の授業を過去に担当されていた山中浩之先生と現在担当されている飯沼雅行先生にもご指導をいただきながら、作業を進めます。
それと並行して、目録カードの作成にも取り掛かりました。猛暑にもかかわらず、みんな集中しています。
読めない字は辞書を使って解読を試みます。たいへん根気のいる作業です。
昼休みにちょっとした探検です。吉村家住宅の庭園にある築山は、戦国期の平地居館を囲っていた土塁の痕跡と思われます。
作業の合間に、古文書を収納している中性紙箱の防虫剤を入れ替えました。
箱の数が膨大なので、防虫剤の入れ替えだけでも大変な作業量です。
とても暑かったですが、楽しく、有意義な2日間を過ごすことができたのではないかと思います。
吉村家の皆様には、本当にお世話になりました。
ありがとうございました。