文学部
今年度から開講される歴史観光フィールドワークの記念すべき第1回は、奈良県橿原市の八木町や今井寺内町を巡りました。学生のレポートを交えながら、当日の様子を紹介していきます。
近鉄大和八木駅に集合し、まずはミグランス(橿原市役所分庁舎)10階の展望フロアを訪れました。
「初めに行った市役所の展望台では、八木町も今井町も見回すことが出来て、今井町の屋根が統一感があって圧巻でした。」(坂本陽菜)
次に江戸時代の旅籠を改装した八木札の辻交流館に向かいました。
「八木札の辻交流館は、1階が主人の居室と旅人の休憩場所を仕切りで区切ってあって、プライベートを見せないところが当時の考えなんだなと感じました。2階は宿泊施設として1階と分けているところがいいなと思いました。」(中田雪夢)
続けて今井まちなみ交流センターまで歩いて移動し、館内を見学したのち昼休憩をとりました。
「今井まちなみ交流センターで今井町の模型を見ました。今井町が一望できるので、どうやって回っていくかをそこで考えるのも楽しみの一つだと思いました。」(坂本陽菜)
午後は今井寺内町の巡見です。
まずは高木家住宅を見学しました。
「高木家では岡田准一さんが駆け降りたという階段や、今上天皇がきてお茶をしたというところもありました。そこへ座らしていただき、嬉しかったです。」(三宅来幸)
次に今西家住宅を訪れました。
「今西家について多くの興味を持ちましたので、自身でもう少し今井町と今西家の歴史や建築様式について調べてみようと思います。休憩のためのカフェやお土産屋など様々なものがあったので、夏休みなどにもう一度、時間の問題などで見学できなかった各住宅などを訪れてゆっくりと見学をしたいと考えています。」(平井遼介)
紙半豊田記念館も見学させていただきました。
こちらは旧米谷家住宅です。
今回の課題は自分なりのガイドマップを作ることです。その作業のためにメモをとっています。
今井寺内町の感想です。
「今井町の橋を渡ると、ガラッと周りの雰囲気が変わって、別世界のようでした。本当にすべての建物が和風建築になっていて、江戸時代にトリップしたかのように感じ、ワクワクしました。その中で今も生活しているというのが、本当に素晴らしいなと思いました。それぞれの家で、その家の歴史を説明してもらっている最中に、知っている歴史上の人物がいっぱい出てきて、はるか昔の人物たちを身近に感じることが出来ました。今度は個人的に見学に行って、その町の雰囲気を堪能したいなと思いました。」(坂本陽菜)
「今井町ではいまだにたくさんの住民の方々が住んでおられ、所々に生活の様子が見てとれるが、それでも長く続く町の歴史や誇りなどが垣間見えた。また、今西家をガイドしてくださった方がおっしゃっていた「暮らしが見えることが重要で、いくら古い歴史があっても空き家ばかりで、お土産屋や飲食店ばかりしかないならそれはもうテーマパークです」という言葉がすっと頭の中に入っていったと同時に、自分がこれまで見て満足していたものはテーマパークだったのかもしれないと思った。本当にその町を知りたいなら、そこに住む方々の話に耳を傾け、当時の生活の様子などその地の人にしか分からないようなことを聞くのもまた重要な学びであると感じた。」(倉本春菜)
実際に現地に住む方々のお話をたくさん聞くことができ、町としての取り組みについて学ぶところも多かったのではないでしょうか。
(文責:B)