文学部
「日本語教育」と言っても、外国人に日本語を教えることだけを学ぶわけではありません。
日本語教育活動の振り返り第2弾として、「多文化共生と日本語教育」をテーマにした杉本ゼミで開発・実践した「複言語複文化脱出ゲーム」についてご報告します。
脱出ゲームってご存じですか?最近エンタメとして流行っていますね。「制限時間内に謎を解いていき、最終的なゴールを目指す」ものです。それを言語文化教育にも取り入れようと試みました。でも、教員もゼミ生も脱出ゲームを作ったことも、中には体験したことのない人もいて、制作はかなり苦戦しましたが、ゼミ生たちは授業外でも集まってがんばってくれました!
まずは、主に手話と音声言語の脱出ゲームを制作している異言語Lab.(https://www.igengo.com/)に依頼をし、体験会&ワークショップを行いました。その後、ストーリー作り→謎作り→動画作り→ロジ作成などいろんな作業を経て、学内で実験会(デバッグ公演)をしました
できあがった脱出ゲームは、こんな感じです。主人公は中1の日本人生徒と、中国から来日したばかりの生徒。2人は図書室で謎の光る本を見つけ、中に吸い込まれてしまった...!そこは中国の正月という設定で、ゲーム参加者は中国語の合言葉を使って謎を解いて、中国文化も学びながら、本からの脱出を目指します。
制作した脱出ゲームを、12月23日(木)に富田林市立第一中学校の3年生対象に実践させていただきました。前日ギリギリまでバッタバタの準備でどうなるかと思いましたが、中学生のみなさんにとても楽しんでもらえました!ゼミ生たちも達成感いっぱいでした!
また、3月11日(金)には、東大阪市立柏田小学校で6年生のみなさんに参加してもらいました。小学生用に謎をアレンジして、全員が脱出成功!覚えた中国語を使ったりして、みんなとても楽しんでくれていました!
ゼミ生たちのがんばりで、本当に素敵な脱出ゲームができました。この脱出ゲームが異文化理解の入口になって、子どもたちが今後の多文化共生社会を支える人に育ってほしいなと思っています。
ご協力くださった、富田林市立第一中学校のみなさま、東大阪市立柏田小学校のみなさま、学生のみなさん、そして、ご協力くださったすべての方に感謝申し上げます。
2022年度も新たなゼミ生たちが引き継いでいってくれることを期待しています!
※柏田小学校でも実施当日に学校HPのニュースに取り上げてくださいました。→ https://school.higashiosaka-osk.ed.jp/kashita-e/notice/index/126/1628